ブログ説明

ひどい耳鳴りのためTRT療法を体験
その後、難聴は進行して、ほぼ聞こえず。でも耳鳴りだけは聞こえる(笑)
アブミ骨手術ができるということで、その体験談も書きます。
ラベル バリアフリー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル バリアフリー の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年1月4日日曜日

自動改札の「ピッ」が聞こえない不便と、Suicaへの忍耐

 お正月休みも今日で終わり。 明日からは新しい週、そして2026年の仕事始めですね。

仕事が始まるということは、あの「通勤ラッシュ」も戻ってくるということ。 毎朝、大量の人波に揉まれながら自動改札機を通り抜ける……。実は私にとって、この時間がちょっとしたストレスだったりします。

確認音が聞こえず、自動改札機の刑にあう女性



「音」が頼りにならないラッシュの攻防

一人で改札を通るときは、特に問題ありません。 でも、ラッシュ時は別です。

Suicaをかざしたときの「ピッ」という音。 私には、これが全く聞こえません。

もちろん、改札機の前方には残高や受付状態を表示する画面があります。 でも、人が次から次へと連続して通るラッシュ時って、前の人の残高が表示されたままで、自分の表示に更新されないことがよくあるんですよね。

「運任せ」で通り抜ける瞬間

音が聞こえず、表示も変わらない。 そんなとき、私は「たぶん、今ので反応したはず」と自分を信じて進むしかありません。

大抵の場合は、音が鳴っていて、ただ表示が追いついていないだけ。 改札機はちゃんと処理してくれていて、ドアも開いたままです。

でも、たまに……本当にたまに、タッチが認識されていないときがあるんです。

聞こえる人なら、「ピッ」と言わなかった瞬間に「あ、もう一回タッチしなきゃ」と立ち止まれますよね。でも、私にはそれができません。

「いつも通り、表示が遅れているだけだろう」と思って進もうとすると、目の前でガシャン!とドアが閉まる。 あの瞬間の申し訳なさと、後ろの人からの視線……。結構恥ずかしいですし、何より精神的にこたえます。

「Suicaのシステム、もう少しだけ視覚的に分かりやすく改善してくれないかな……」と、つい願ってしまいます。

クレカタッチの「遅さ」が逆にありがたい

ちなみに最近増えている、JR以外のクレカタッチ対応改札。 あれは元々の処理がゆっくりですよね。

しっかり立ち止まって、カードをかざして、LEDが「青」に変わるのを自分の目で確認してから進む。 あの「間」があるおかげで、クレカタッチの方は安心して通れています。

JR東日本さんも、いい加減にSuicaに固執せずに、クレカタッチにしなよ。

では、皆さん、今年も仕事始め頑張りましょうね。

表示が遅いSuica改札機、遅くてもなんとかなるクレカタッチ


2025年12月19日金曜日

見えない障害と「虫」の境界線?——聴覚障害者の独り言

 こんにちは。 今日は、ふと思った「目に見える不自由」と「目に見えない不自由」の違いについて、少し綴ってみたいと思います。

見えないものは忘れられ易い。自己主張はこのときだけ


「見えないもの」は忘れ去られる

例えば、松葉杖をついている人が目の前にいたら、誰だって「あ、足が不自由なんだな」とすぐに分かりますよね。よほど意地悪な人でもない限り、自然と道を譲ったり、ドアを開けたりといった「いたわり」の行動が生まれます。それは、不自由さが常に視覚に入っているからです。

ところが、聴覚障害はそうはいきません。 黙っていれば、周りが気づくことはまずありません。

特に私のように、普通に話し、会議をこなし、プレゼンまで大好きなタイプだと、相手は私が「聞こえにくい」という事実を、ものの数分で忘れてしまいます。

質疑応答は、いつだって真剣勝負

プレゼンが終われば、容赦ない質問の嵐が飛んできます。 私は相手の応答を聞き取るために、普通の人の3倍近いエネルギーを注いで集中します。必死に言葉を拾い、きっちりと言葉を返す。

そうやってスムーズにやり取りが続いてしまうからこそ、相手はますます「この人は聞こえているんだ」と誤解(?)し、さらに容赦ないスピードで言葉をぶつけてくる……というループに陥ります。

私くらいの「強者」になれば、 「聴覚障害者なんだから、もうちょっと優しくしてくださいよ〜」 なんて冗談めかして言えちゃいますが、これが言えずに一人で抱え込んでしまう人は、きっと相当しんどいだろうな、と思うのです。

熊、昆虫、そして「聞こえない私」

人間って、結局「目に見えるもの」に対しては優しくなれるけれど、見えなくなった途端に意識の外へ追いやってしまう生き物なのかもしれません。

極端な話、環境保護だってそうです。

  • 熊: デカくて見えるから「保護しよう!」となる。

  • 昆虫: 小さくなると、保護する気が失せてくる。

  • 蚊や例の黒い害虫: 見えたら最後、駆除・絶滅の対象。

  • ウイルス: もはや見えないので、徹底的に排除したい。

「目に見えるかどうか」が、人間の判断基準にこれほど影響しているとしたら……。 常に認識してもらえる車椅子や松葉杖に比べて、忘れ去られがちな聴覚障害は、このヒエラルキーでいうと「虫以下」の位置にいるのかもしれません(笑)。

見えないものは忘れられやすいのが現実


それでも、ちゃっかり生きる

かといって、「私は耳が不自由なんです!」と常にアピールして優しさを引き出すのも、なんだか図々しい気がして、普段は黙っています。

あ、でも、一つだけ例外が。 バスに乗る時だけは、サッと「障害者手帳」を提示します。

だって、運賃が半額になりますからね。 目に見えない不自由さを抱えている分、使えるメリットはちゃっかり使う。 「マネー」はいつだって大切ですから!

2025年12月12日金曜日

【4コマ漫画】その優しさ、解読不能!?難聴者が直面する「筆談」のリアルな落とし穴

 こんにちは。今回は、ある「難聴者あるある」を描いた4コマ漫画をご紹介します。

タイトルは**『善意の解読不能ミステリー』**。

聴覚に障害がある方にとって、コミュニケーションの架け橋となる「筆談」。 「筆談してあげるよ!」という善意はとても嬉しいものですが、そこには意外な落とし穴がありました。 優しさが空回りしてしまう、ちょっぴり切なくて、でもクスッと笑ってしまう(そして考えさせられる)エピソードをご覧ください。


■ 漫画:善意の解読不能ミステリー

筆談を試みるも悪筆で伝わらない様子を描いた4コマ漫画
筆談は読めるように書いて



■ 「優しさ」だからこそ、言えない辛さ

この漫画の最大のポイントは、**「相手に悪気がない」**という点です。

もし相手が冷たい態度であれば、「もっとちゃんと書いてよ!」と心の中で毒づくこともできるかもしれません。しかし、相手は満面の笑みで、親切心からペンを執ってくれているのです。

  • 「せっかく書いてくれたのに」

  • 「忙しい中、時間を割いてくれたのに」

そんな相手への配慮がブレーキとなり、難聴者は**「読めない」「わからない」という事実を飲み込んで、愛想笑いでやり過ごしてしまう**ことがあります。これが、4コマ目の「哀愁漂う姿」の正体です。

■ 「筆談」に必要なのは、紙とペンだけじゃない

聴者(聞こえる人)がついやってしまいがちなのが、「単語だけ書けば伝わるだろう」という思い込みです。

例えば、「会議」とだけ書かれた紙を渡されても、

  • 「これから会議があるの?」

  • 「会議室が変わったの?」

  • 「会議の資料を用意してほしいの?」 文脈がなければ、その意味は無限に広がってしまいます。

さらにそこに「悪筆」が加わると、もはや解読不能なミステリー。 「丁寧な文字」と「主語・述語のある文章」。 これらが揃って初めて、筆談は「伝わるコミュニケーション」になります。

■ お互いが笑顔になるために

この漫画を通じて伝えたいのは、決して「字が下手な人は筆談するな」ということではありません。 「伝えよう」とするその気持ちは、何よりも尊いものです。

筆談のコツ


ただ、ほんの少しの工夫――

  • 相手が読みやすいように、少し大きく丁寧に書く

  • 単語だけでなく、短い文章にする

  • ある程度書いたら逆向きにして欲しい

  • 「読めますか?」と確認する

その「あと一歩の配慮」があれば、1コマ目の女性の笑顔は、最後まで消えることなく続いたはずです。

もしあなたの周りに難聴の方がいて、筆談をする機会があったら、ぜひこの漫画のことを思い出してみてください。あなたのそのペン先には、相手を安心させる力も、困惑させる力も宿っているのです。

2025年12月10日水曜日

✈️ 空港の電子音に潜む無関心:中部国際空港で露呈したアクセシビリティの盲点

先日、中部国際空港セントレアを利用した際に遭遇した、ある自動販売機での体験を通じて、社会に残る「音のバリア」について深く考察させられました。

私はスマートフォンのアンケートに当選し、無料でドリンクと引き換えられるQRコードを入手しました。このささやかな幸運に心躍らせながら、意気揚々と対象の自販機に向かいました。

耳が聞こえない人の自販機の悲劇という4コマ漫画


認証完了の「無音」が生む混乱

自販機に備え付けられたリーダーにQRコードをかざすと、機械からは認証完了を知らせるはずの「ピッ」という軽快な電子音が鳴り響きます。健聴者にとっては瞬時に次の操作へ移るための重要な合図ですが、私にはその音は届きません。

音によるフィードバックがない状況下では、自販機はただ黙々と佇む「無愛想なマシーン」にしか見えません。コードが有効に読み込まれたのか、それともまだ角度が悪いのか、確認する術がないのです。

周囲に他の利用者がいないとはいえ、飛行機への搭乗時間が迫る中、操作に手間取ることへの焦燥感は増すばかりでした。私は不安から「まだ認証されていない」と判断し、何度もコードをかざし直しました。その間、自販機は確実に「ピッ、ピッ」と認証完了の音を立てていたはずです。


予期せぬ商品の出現と設計の非情さ

そして、何度目かの操作の後、予期せぬタイミングで一本の缶飲料が出てきました。出てきたのは私が望んだ商品ではありません。

混乱の原因は、音によるフィードバックの欠如です。私にはQRコードが有効に読み込まれた時点が全く分からなかったため、「商品を選び、ボタンを押す」という一連の操作に移行できていませんでした。

なぜその商品が出てきたのか。有効化後の操作タイムアウトで自動的にデフォルト商品が選択されたのか、あるいは繰り返しのコード操作が高機能ゆえに誤作動を引き起こしたのか、理由は不明です。しかし、原因が何であれ、利用者に操作の現状を伝えようとしない設計が、予期せぬ結果を招いたことは明らかです。

手に取った望まぬ缶を眺めながら、私はこの「音」に依存した設計の非情さを痛感しました。国内外のあらゆる人が利用する公共性の高い空港において、このような設計は、聴覚に障害を持つ人々を極めて不利な状況に置き去りにしていると言わざるを得ません。


高機能な自販機だからこそ求められる最低限の配慮

私たちの社会の多くのインフラは、音を前提に設計されています。操作完了確認音だけの設備は、聴覚障害者にとって操作完了を確認できない状態を意味します。長年の経験から「勘」で済ませることもありますが、それは常に不確実性とストレスを伴います。

セントレアのような国際的なハブ空港が備える高機能な自販機だからこそ、特別な設備を求めるのではなく、せめて標準機能として視覚的な情報をプラスしてほしいと願います。

せめて高機能自販機ではもっと視覚情報が欲しい


QRコード読み取りのような重要なインターフェースにおいては、

  • 視覚的フィードバックの強化: 「読み取り完了」や「商品を選択してください」といったメッセージを、単なる一瞬の点滅ではなく、大きな文字やコントラストの高い色で明確に表示し続けること。

これらは、開発コストを大きく上げることなく実装可能であり、すべての利用者の公平性を確保するための最低限の措置です。今回の小さな体験は、日々の生活の中で聴覚障害者が直面する不便さの氷山の一角です。すべての人にとって利用しやすいインフラが、当たり前の基準となることを強く期待します。


ちなみに、セントレアを非難する意図はありません。